DAIRY NEWS

病気、HSP、セクシャルマイノリティと生きづらさを抱えたアラフォー男です

ゲイアプリでロマンス詐欺に遭った話② いよいよ送金してしまうの巻

※2021年末に一度書いた内容ですが2022年末で加筆訂正しています。

2020年夏の暑さも収まりつつ秋も近づいてきた頃である


その①の台湾人男性とフェードアウトした直後、新たな男性(これもまた台湾人男性)とやりとりが始まった。
こいつが詐欺師である。
これもすぐにLINEに移行してしまい、翻訳アカウントを介してのやりとりとなった。
わりと積極的にメッセージをくれて、コミュニケーションに飢えていた私には心に染みるものがあったのだろう。
自然と打ち解けていった。
変に気取る気はないが、恋人になりたいとか、病気が落ち着いたら性的関係になりたいとかそんな気持ちはなく、純粋にコミュニケーションを取れることが嬉しかったのである。

設定上は日本に来日のよう。
詐欺師とのLINEのやりとりは個人情報を除けば見られても何ら恥ずかしいことはない。
あと、全くイケメンではない(笑)

 

追記※これも言い訳でしかないが、この時点でガン治療は終了していた。
だけど、治療の影響で免疫力が下がっているし、世の中はまだこの頃は毒性の強いコロナが流行っていたので、通院以外はほとんど出かけられないという状況だった。

 

何気ないメッセージが続いた後、唐突に投資の話題を出してきた。
仮想通貨である。
私はそれなりの投資経験があったので、アプリ上の出会いの投資のお誘いなんて怪しいと思って、話題が出た時には難色を示した。
そうすると相手は「投資の話をすることで私たちの関係を壊したくない」と投資の話はしないようになった。
今考えると、手口だったのではとは思うが、また何気ない会話が再開した。

 

1ヶ月ほどやりとりした頃であろうか、2020年の秋頃、世間ではビットコインを含め仮想通貨が高騰していた。
また仮想通貨の話題が始まった。
一度、話題をしないようにしてくれたことで信用してしまったのか、世間の情勢を踏まえて私は少し興味が出てしまった。
株や債権の投資経験もあることから、このタイミングで仮想通貨投資をやってみるのもと思ってしまったのである。

 

元々仮想通貨の口座は持っておらず、詐欺師のいう通り仮想通貨の口座開設を申し込んだ。
詐欺師はいわゆる詐欺サイトを通じたトレードを勧めてきたが、多少投資の経験はあるのでまずは自分で日本の口座で取引してみようと思った。

 

程なくして仮想通貨口座を開設。(Gから始まる日本の仮想通貨の業者である。)
※と隠す必要性はないと思ったので、注意喚起のため。
私がよくわからない外国人に送金したのが悪いという前提と、何も対応はしてくれなかったという事実は公表したいのでGMOコインで開設した。もちろんBから始まる世界大手の仮想通貨取引所の被害者もいるよう。あくまで2020年末時点※


当時ビットコインは高騰傾向で通常の日本の仮想通貨口座を使った取引で数千円だが利益は出た。
詐欺師からは数万円〜の利益が出たなどのメッセージが相次いだ。

この辺りから術中にハマってきつつあったのかもしれないが、
過去テレビの深夜番組で仮想通貨で「億り人」という特集をやっていて、「これって一攫千金チャンス?」と思ってしまったのである。

 

私は少額からならと思い、詐欺師の勧めるサイトで取引を開始する流れとなった。

今となってはおかしいことしかないのだが、Google未承認のアプリを入れるよう言われ、サイトも怪しすぎるドメイン
本来ならセキュリティを解除してまでインストールすることはないのだが、
病気の治療が終わり、自宅療養中で刺激にも飢えていたのかもしれない。
手を出してしまったのである。
※URLを公表しても良いと思ったが、あいにくサイトは閉鎖済であるため載せないこととした。

 

そして詐欺サイトでの取引が始まった。
ここで「取引」と書いてはあるが、仕組みを解説すると仮想通貨には口座アドレス(銀行で言う口座番号)のようなものがあり、
結論言うと、詐欺師の言うがままに私は詐欺師の口座へ自分の仮想通貨を送金してしまった。
これは推測(ほぼ確証)だが、おそらく入金金額に応じて詐欺師が詐欺サイト上に入金分を計上しているように見せているだけである。(ので実際取引はしていない。詐欺師の口座に入金されているだけである)

GMOコインやダウンタウンの松ちゃんがCMしてるBット〜が悪いということではなく、あくまで仮想通貨の口座を開設すると銀行の口座のように口座番号ができる。2020年当時はよほど高額送金でなければ、注意喚起のみで送金はわりと自由にできた。2年経ったので少しは厳しくなっているのかも。

 

手口としては、まずイーサリアムを数万円程度送金して、見かけ上トレードをした。
よくわからないが、送金するとUSDTという米国ドルベースの仮想通貨で入金されたように見え、詐欺アプリ内でトレードができる。
トレードの方法としては、詐欺師に●日の●時頃に取引をすると言われ、そこでスタンバイする。
そして詐欺師がUSDTを●ドルベットしろと言われ、意味不明なUPやらDOWNの取引をする。
いわゆるバイナリーオプション(1分後の価格が基準値より上か下かを当てることで利益が出る)のようなものである。

 

数万円の元手で数千円の利益が出た。これは素直に嬉しかった。
ここで詐欺師の手口となるが、返金方法を教えてくれるのである。
翌日無事返金はなされ、1日で1割以上の利益が出て返ってきた。

 

もう、私はここで術中にハマっていた。
ただ、詐欺師に手取り足取り教えてもらわないと取引ができない現状や、
カスタマーセンターのメッセージ履歴が残らないなど、不安要素もいくつかあったが、
やることもないのでこれを機に利益が出たら・・・なんて甘い考えがあったのである。

 

実を言うと、コロナの影響で通常の投資でかなりの損失を出していたのである。
せめてこの損失分だけでも・・・そんな考えも詐欺に遭った原因なのではないかと思う。

 

言い訳だが仕事をしていたら、こんな暇はなくのめり込まなかったと思う。

 

返金がなされ、ある程度信用してしまった私は再入金し詐欺トレードが再開した。
そして、詐欺師から高額な入金をするように言われ始める。
数万円が10万円、30万円、50万円、100万円
100万円を超えたあたりから、キャンペーンがあり一定期間で一定額のUSDT残高があると1割近いボーナスが出るというものである。
本来こんなのはあり得ないが、術中にハマっている自分はこのキャンペーンに申し込んでしまった。

 

キャンペーンはよくわからない新たなLINEに登録させられ、申し込みということである。
内容としてはある期限までに40,000USDT以上残高があれば約4,000USDTのボーナスが付くというものである。
まぁあり得ませんよね・・・苦笑
400万円預けていれば40万円くれるボーナスなんて。

 

術中にハマっているとは言ったが、おかしいという不安は常にあった。
詐欺師のタイミングでしか引き落とせないので、自由に下ろせない不安で疑心暗鬼ではあった。

 

その頃は詐欺師は「このタイミングで下ろすなんてあり得ない」と自由に下ろさせるのを制限してきた。

 

徐々に詐欺から目を覚まし始めるタイミングである。

繰り返しになるが、私は彼に惚れていたわけではないし、常に疑いの気持ちはあった。
詐欺のケースも考えてながら取引を行なっており、色々検索サイトで該当の犯罪はないか検索したものの、まだ新しい犯罪のようで一致する事件は見つからなかった。
今考えると問題を直視しないようにしていたのかもしれないが。

 

トータル240万円ほど仮想通貨を送金していた。
利益は数十万出ていた(見せかけだが)
この頃には、疑いの気持ちがピークで正直もうここで返金して取引を終わりにしたかった。(数十万利益でているので)

 

だが、もう手遅れである。
出金申請はしてみるものの、出金はされない。
まぁ当然ではある。詐欺サイトは詐欺師の意のままで、詐欺師が私に送金しなければ戻らないのだから。

 

そして詐欺だと本格的に怪しみ、今回の詐欺被害者のLINEのオープンチャットを見つけ参加をする。
そこで相談したところ、同じようなゲイアプリでの被害者がおり、同じ詐欺サイトで被害にあったこともあり、詐欺だということは確定した。

 

絶望した。約240万円が1週間で泡のように消えたのである。
今考えるとやむを得ないのだが、LINEのオープンチャットは非承認性だったので、誰でも入れる=詐欺師でも入れるため、被害者はあまり詳細を書き込まないようにされていた
なので皆さんなんとなく奥歯に何か挟まったような発言が多かった
だけど私はすぐに何か解決になる答えが欲しかったため、神経を擦り減らした。

 

同じサイトの被害者さんが親身になってSNSの交換をしてくれ、
不安定な中、さてどうするかと言うことになった。
被害者の会でも、警察の被害届か弁護士に相談しかないようである。

 

詐欺師はさらに入金を促してキャンペーンの40,000USDTにするように言ってくる。
元々カタコト翻訳で意味がわからないことが多いのだが、詐欺だと気づくと本当にメチャクチャな発言が多い。
そしてカラクリが分かれば当然なのだが、詐欺師が取引をしないタイミングで勝手に取引をすると損をしてしまう。
ベットする金額やUP、DOWNも間違えると損をしてしまう。
私は詐欺師の見ていないところで、規定の金額に増せればと思ったが、そんなこともできず手の内で踊らされていた。
(そもそも詐欺サイトは架空でアプリ内でゲームをやっているようなものなので、どうしようもないと今なら分かるし、おそらく意図的に40,000USDTにさせない、もしくは仮に40,000USDTになったとしても他の手口ではマネーロンダリング疑いで税金が必要などと言ってくるらしい。もはや笑い話である。)

 

この被害のやり取りをしていたのは2020年の12月下旬
最悪のクリスマス&年越しである

 

③に続く